100Vコンセント焼損と延長コード焼損
今回はコンセント焼損と延長コード焼損の様子です。
コンセント焼損のお客様は、切削用工具の製作や研磨を主とした仕事をされており
接続されている機器はシールピール器(電熱装置)となります。
電熱装置の定格は1500Wですので流れる電流は15A程度(実測15、6A)となります。
コンセントの定格は15Aですので、本来ならば設計段階で定格容量の大きい物を選択
しなければなりません。
おそらく100Vコンセントですので接続機器が不明のまま設計されたと推測します。
また、機器本体の差込プラグは15Aの物が取付けてあり15Aを選択した可能性もあります。
実測で15Aプラスの電流値ですので20Aのコンセント及び差込プラグとなります。
また、この回路はスイッチを入れるとコンセントに電気が入る配線となっており、スイッチ
も20Aに変更しました。
しかし残念なことですがシールピール器は故障していました。
電線が焦げているのも確認できることから過大な電流が機器に流れた可能性もあります。
お客様の話では「以前からコンセントが焦げていて危ない感じがした」とのことですので
早い段階で交換作業を行っていれば・・・
100Vの機器でも容量の大きい物はコンセント容量などの確認が必要となります。
最後の写真は延長コードの焼損で焼け溶けて変形しています。
接続機器はホットカーペットで、これも電熱機器ですので電流値は大きくなります。
電熱機器などは延長コードを使わずに直接コンセントに差込んで使用していただき
発熱の原因となる接続箇所を増やさないほうが望ましいです。
また、延長コードを使用する場合は容量の大きい信頼のある物を使用してください。
こちらのお客様のカーペットは電気を入れると動作したのですが、コントローラの温度
上昇や熱による差込プラグの変形などがあり使用しないようお話しました。
両方に共通して言えるのは、コンセントなどの接続部は抜き差しの繰り返しで緩みやすく
なるということです。
そのことで接続部が接触不足となり発熱して発火する危険があります。
身近な100Vコンセントですが日々の点検等を行い電気事故を起こさぬよう心掛けて
いただきたいと思います。
2022年04月09日